普段は茶房竜胆の庭に立ち、自給3ギルでサブリガの販売や警備をしています。
24時間365日立っています。雨の日も雪の日もあれの為にサブリガを売っています。
あるお方がかつて、あれに「こんな子を拉致したうえに変な衣装を着せて、サブリガを売らせているのですね(要約)」と言われていました。
これは良くありません。
あれも一応は雇い主ですから、私のせいで語弊が生まれた上に逮捕になどなろうものなら私が職を失います。
それはまずい。非常に非常にまずいです。
この神聖な職を失ってしまっては、実家の家族たちに顔向けできません。
という訳であれの誤解を解くためにも、私の過去をお話いたします。
今から数か月前に遡ります。そのころ私は
餓死しかけていました。
職を探して遥か遠くの地からウルダハへと来たのですが、ここへ来るまでに旅費は使い果たし、職も見当たらずに死にかけでした。
冒険者ギルドに所属をしてみたりもしました。
冒険者ギルドとは各都市国家の首都に設置された、冒険者に対してギルドリーヴ発行業務やリテイナー貸出業務を行っている組織です。冒険者になるのに資格は特にいらず、冒険者となった人であればだれでも利用できるのが冒険者ギルドです。
私の様な戦闘職向けの魔物退治だけでなく、クラフターなどの生産職に向けた依頼まであるので利用者は多いとか。
とはいえ冒険者ギルドのある各都市国家群の周辺に強い……いわゆる儲かる魔物はいません。
駆け出し冒険者の私がこなせる様な依頼では大していい収入はなく、苦しい生活が続いた挙句に、ご飯を買えなくなって行き詰まりました。
そこまで儲からない……さして経験にもならない。冒険者ギルドの存在意義を心の中で問いながら、なんとか立ち上がり新たな依頼をと少し遠くの……多少儲かる依頼を受けました。
儲かるとは言っても今思えばはした金ですが……
都市国家郡から離れた場所へと行きました。
離れた場所へ行くとどうなる?
知らんのか。
魔物が強くなります。
ボッコボコでした。きちんと経験を積んでこなかった私は気が付けば力が尽きていました。
道の先にクァールを見つけた時、最初に思ったのは、ここにこんな強いのでるの!? 周りとレベル違い過ぎませんか!? と、心中に浮かびました。そう考えた途端に、思わず身を固めてしまったのが運の尽きだったのです。
ガオー! とこちらに気がついたクァール。瞬く間に襲い掛かられた私はなすすべなく、前足で軽く薙ぎ払われ、弾力の高いボールの様に空を飛び、地を跳ねていました。
まさしく死に体というのが相応しい状態のまま動けなくなった私。あとは魔物にとどめを刺されるのを待つだけです。
なんでこんなミスをしてしまったんですかね私……怖いなぁと地面に倒れたまま、目の前に迫ったクァールを眺めました。
相手の息がふきかかる様な眼前から、今まさにそのクァールの爪が振り下ろされようとします。思わず目を閉じていました。怖いですもの、仕方がありませんよね。あの爪が振り下ろされる一瞬先の未来で私は死んでいるだろうと頭によぎりました。
でも、おかしい。覚悟を決めたものの一向に爪が来ない。やだ怖い! こういう恐怖を焦らしてくるのは本当に怖さが増しますよ!?
怖くてどうなっているのか見ようとしても、中々に瞼が上がりません。
ですが頑張って瞼を開けば、そこにあったものは
先ほどまでの私かの様に地面へ倒れ伏したクァールの姿でした。
えぇっ、なんでぇ……となりましたが、答えはすぐそばに居ました。そばで輝いていました。
太陽光の反射で目が痛くなるくらいの側にいたのです。
そう
サブリガの戦士が
お嬢さん大丈夫ですかな?
『なんでサブリガだけで、上は裸なのか』
普通ならそう思うところなのかもしれませんが、そんな事よりも私の胸には感謝と尊敬の念が湧き上がって来ました。
「大丈夫です! もう立てます! ありがとうございます!」
回復して立ち上がった私がペコペコと頭を下げて、お礼を伝えると『サブリガの君』はこう言ったのです。
パワアアアアアアアァァァァァァーーーー!!!!!!
ダッ……ぴぃイイイヤアアアアアアッッッッ!!!!!
そう叫ぶと彼は、『もう心配ないな』言うように軽く手を振り、颯爽と去っていきました。
かっこいいー!!
金のサブリガ紳士への憧れを胸に帰路へとついた私は、不思議と秋に舞う木の葉よりも軽い足取りで歩き続け、無事にウルダハへと辿り着いたのです。
依頼に失敗したことで多額の負債もついて来ましたが、そのおかげで更なる出会いも生まれました。
そう。あれとの出会いです。
なんとあの依頼を出していたのはあれだったのです。
そして驚くべきことにあれから、借金の代わりにうちで働かないかと言われました。勿論のこと乗り気ではまったくありませんでしたが、断ることなど断じて出来ません。
もう諦めよう……そうこれは仕方がないんだと思っていたものの、なんと業務内容を確認してビックり。
【ぼったくり高級サブリガ販売】
暗黒サブリガ面のパワーは素晴らしいぞ
by.ダース・サブリガーナ
まさかあれの元とはいえ、あの憧れのサブリガに携われるお仕事に巡り会えるだなんて!!
あぁ! これは運命!!
そう確信してしまった私はサブリガを受け取り……
ダース・サブリガン卿となったのでした。
という訳で! 拉致でも無理矢理でもないとご理解頂けましたでしょうか。
わかりましたよね? わかってますよね?
わかっているのならOKです!!
こんな私の売り捌くサブリガが欲しいという皆様!
〜お店の住所案内〜
— Yuri_tiamat🍲 (@ZX7mp111) October 7, 2021
『茶房竜胆ごぶれっとびゆうと本店』
1階「寿福堂」と、地下「満腹ノ間」のどちらかにて営業。
タグ#茶房竜胆
tiamat ゴブレットビュート 十一区の二十八番
下記に支店とルールなど追記 pic.twitter.com/YuGe2kL2jP
茶房竜胆のお庭へレッツゴー!!
という訳で、チビユリ日記でした!
ではまた!!
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